
意匠図面作成者はいずれ枯渇する!?
写真はテクニカルイラストレーション第一級技能士の柏木潤也さん。 図面作成会社、特許事務所を経て独立。十数年にわたって図面作成に携わってきた生粋のプロだ。 柏木さんは語る 「意匠図面作成の正しい技術を備えた人財が、次々と定年を迎える年齢になってきています。 もとより数が少ないうえに後継が育っていません。このままでは人財が枯渇します。」 需要に対して供給が追い付かない現実が迫りつつある。 意匠は立体状の形態がほとんどだ。 その場合、正投影図法により各図同一縮尺で作成した正面図、背面図、左側面図、右側面図、平面図及び底面図を一組(6面図)として、1㎜の狂いもなく正確に図面におこさなければならない。 柏木さん曰く、技術を習得し全ての状況に対応できるようになるまで約10年間の実務経験が必要とのこと。 独り立ちまでにかかる時間に加え、とてもニッチな職業だけに、図面作成で食べていこうという若者がほとんどいないそうだ。 また、専門的な学校もなく、機会に触れることすら難しい。 かねてより意匠図面作成者を抱えている事務所以外は、安定して外注することすら難しくなるかも